
フリーWi-Fiって便利だけど、本当に安全なの?



仕事をするPCを自宅でインターネットに繋ぐのが心配
多くの人がインターネット利用において、セキュリティやプライバシーに対する不安を抱える人が増えています。
その中で注目されているのが、インターネットを安全に利用するための技術「VPN(Virtual Private Network)」です。
VPN技術のポイントは以下の通り
- ネットワーク上のデータを暗号化してくれる
- 実際の接続場所を隠してくれる
一方でデメリットとして、通信速度が遅くなったりコストがかかったりします。
特に高いセキュリティと利便性を求める場合、料金は高くなるため事前にしっかり検討を行いましょう。
この記事では、VPNの基本的な仕組みやメリット、デメリット、種類をさらに詳しく解説します。VPNの適切な活用方法を理解し、インターネットに接続する際の不安を解消していきましょう。
VPNとはインターネット上の通信を安全にする仮想的な回線


VPNは、「Virtual Private Network」の略で「仮想プライベートネットワーク」と呼ばれます。VPNの基本的な概要を紹介します。
VPNの基本的な定義
VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上に仮想的な専用線を構築し、データの送受信を暗号化する技術です。
この技術により、ネットワークを経由する情報が第三者に見られるリスクを大幅に軽減できます。元々は企業が外部との安全な通信を確保するために利用していましたが、近年では個人利用者にも広がっています。



元々は企業が地理的に離れた事業所のネットワークに、リーズナブルに安全にアクセスする手段などに使われていたのよ。
VPNはどのようにデータを守るのか
VPNが提供する最大の利点は、暗号化された通信経路です。
この暗号化技術により、ユーザーのデータが傍受されるリスクが激減します。
例えば、公共のWi-Fiを利用すると、悪意のある攻撃者が通信内容を盗み見る危険性がありますが、VPNを使用すると通信の傍受が防げます。
暗号化の具体例としては「AES-256」と呼ばれる規格が広く使われています。この技術は銀行や政府機関でも採用されており、その安全性は非常に高いと評価されています。
VPNの歴史と進化
VPNの歴史は1990年代に始まりました。
当初は主に企業がリモートワークや支社間通信のために利用していましたが、インターネットの普及とともに個人ユーザーの需要が高まりました。
近年ではストリーミングサービスの普及やオンラインプライバシーへの関心が高まり、個人向けVPNサービスが急速に発展しています。現在のVPNはスマートフォンやタブレットでも簡単に利用でき、設定も直感的になっています。
VPNの仕組み


VPNを使うと以下の3つの方法でセキュリティが強化されます。
- データを暗号化する
- 安全なトンネルを作る
- IPアドレスを隠す
データを暗号化する
データの暗号化は情報をデータ化し、第三者が内容を読み取れなくするVPNのセキュリティ機能です。VPNを使用すると、インターネット接続時に送受信するすべてのデータが暗号化されます。
暗号化データは、一見意味を持たない文字の羅列に見えます。正しい鍵を持っている人だけが内容を読み取れる仕組みです。暗号化により悪意のある者が通信を盗み見ようとしても、内容は理解はできません。
データの暗号化は、インターネット上のプライバシー保護に効果的です。
仮想的な専用回線を作る
VPNは送信元と送信先の間に、仮想的な専用回線を作る効果があります。
作成された回線はよくトンネルで例えられます。トンネル内のデータは、暗号化によって保護され、トンネルのように出口と入り口以外では中を盗み見ることができません。仮想トンネルにより、インターネット上での安全な通信経路の確保が可能です。
自宅でも個人情報や機密データの安全なやり取りが可能です。トンネルを作るセキュリティ機能を「トンネリング」と呼びます。トンネリングは、送信元と送信先の間に仮想的な専用回線を確立し、両端でデータの暗号化と復号を実行します。使用している暗号化技術は「IPsec」や「SSL/TLS」などです。
トンネリング技術により、通信の機密性や完全性、認証が保護され、インターネット上のデータのやり取りが安全に行えます。
IPアドレスを隠す
VPNを使うとIPアドレスを隠せます。IPアドレスは、ユーザーの居場所を示すインターネット上の住所です。VPNを使用すると、接続からはVPNサーバーのIPアドレスのみが見えるため、実際の場所が判別できなくなります。インターネットプロバイダーはユーザーの行動が見えません。
ウェブサイトはユーザーの実際の場所を認識できないため、地域制限を回避できます。特定の地域でしか見られないサービスへのアクセスが可能です。匿名性が高まり、公共のWi-Fiを使うときも安全性が向上し、広告会社による情報収集も難しくなります。ただし、完全に匿名になるわけではないので注意しましょう。
VPNのメリット


VPNには多くのメリットがあります。メリットは以下のとおりです。
- 公衆Wi-Fiでも安全に通信できる
- 位置情報や身元が特定されにくくなる
- 地域制限を解除する自由
公衆Wi-Fiでも安全に通信できる
カフェや空港、ホテルなどの無料のWi-Fiスポットは便利ですが、その安全性には問題があります。暗号化されていないWi-Fiに接続する際に気になるのが、通信内容を盗み見られるリスクです。
VPNを使うと、通信が暗号化され攻撃者がデータを盗み取ることはほぼ不可能になります。カフェや空港でも、メールやオンラインバンキングを安心して使用できます。



公共の場では、画面を後ろから盗み見られるなど直接的な情報漏えいにも気を付けてくださいね。
公衆Wi-Fiを安全に使えるメリットは以下のとおりです。
- マルウェア・不正アクセスからの保護
- 安全なオンラインバンキング・買い物
- 位置情報特定の防止
VPNは、公共の場所でパソコンやスマートフォンを使う機会が多い人におすすめです。
位置情報や身元が特定されにくくなる


VPNには実際のIPアドレスを隠す機能があり、位置情報や身元が特定されにくくなります。
IPアドレスは、ユーザーの所在地やインターネットサービスプロバイダー(ISP)を特定するために使用されますが、VPNを使えばこれを別の場所のIPアドレスに置き換えられます。
例えば、東京から接続しているのに他の国にあるサーバーを経由することで、東京にいる事実を隠せます。これにより、広告トラッキングや不正アクセスから自分を守ることができます。
IPアドレスを隠す機能のメリットは以下のとおりです。
- 実際の所在地が隠される
- オンライン上の行動が追跡されにくい
- 公共Wi-Fiでの個人情報漏洩リスクを減らせる
- オンラインショッピングでの価格差別を避けられる
VPNを利用すると、インターネット上でのプライバシーと匿名性が高まります。個人情報を守りたい人にとって、VPNは有効なツールです。
地域制限を解除する自由
VPNを使うと、地理的な制限がかけられたコンテンツにアクセスすることもできます。
例えば、日本では視聴できない海外のストリーミングサービスのコンテンツも、VPNを利用してその地域のサーバーに接続することで視聴可能です。
海外旅行中や出張中に普段と変わらないエンターテイメントを楽しめます。もちろん娯楽だけでなく、情報収集や研究の際にも役立ちます。



VPNが禁止されている国やサービスもあります。法を犯したり、規約違反をすることのないよう十分気を付けてくださいね。
VPNのデメリット


VPNのデメリットを紹介します。デメリットは以下のとおりです。
- 通信速度が遅くなる場合がある
- 悪質なVPNサービスはデータを盗むリスクがある
- 法的規制に関する注意
通信速度が遅くなる場合がある
VPNを使用すると通信速度が遅くなる場合があります。理由は以下のとおりです。
- データの暗号化に時間がかかる
- 通信のルート変更が行われる
- 接続先サーバーの速度が制限される
特に、無料VPNや低品質なVPNでは、サーバーの負荷が高いため速度が著しく遅くなる場合があります。
VPNのセキュリティ対策のメリットを考えると多少の速度低下はやむを得ませんが、動画のストリーミング中に再生が止まったり、オンライン会議中に接続が途切れることが起こりえます。



速度を重視する場合は、性能の高い有料VPNを選びましょう。
悪質なVPNサービスはデータを盗むリスクがある


VPNサービスの利用時は、信頼できる業者を見極める必要があります。悪質なVPNサービスを使うと、データを盗まれるリスクがあるため危険です。ユーザーの閲覧履歴やログイン情報の盗用、マルウェアの使用、第三者への個人情報の売却などの危険があります。
無料や低価格のVPNサービスには注意が必要です。信頼性の低いVPNを使うと、ユーザーのデバイスがボットネットの一部になってしまう可能性もあります。
安全性を重視するなら、評判の良い有料のVPNサービスを選びましょう。無料サービスは魅力的に感じるかもしれませんが、セキュリティリスクがあります。
法的規制に関する注意
VPNを使った場合、別の国の法律が適用される可能性があり注意が必要です。
また、一部の国ではVPNの使用が制限されている場合があります。
例えば、中国やロシアでは、政府が許可したVPN以外の利用が禁止されており、違反すると罰則が科されることもあります。



もちろん違法行為を目的にVPNを使用するのはどの国でも法律違反です。
VPNは高い自由度を享受できる一方で、つい無意識のうちに法や規則を犯してしまう危険性があるので十分に注意してください。
ウイルス対策ソフトとVPNの併用が最強
VPNはネットワーク上のデータを盗聴から守ってくれますが、PC自体への攻撃は守備範囲ではありません。
VPNの足りない部分を補うためには、ウイルス対策ソフトとの併用が必要です。
ウイルス対策ソフトで何が守れるか
ウイルス対策ソフトは、マルウェアやウイルス、スパイウェアなどの悪意あるプログラムからデバイスを保護します。また、リアルタイムのスキャン機能やフィッシングサイトの検出、危険なリンクをブロックする機能も含まれています。
例えば、不審なメールの添付ファイルを開いてしまっても、ウイルス対策ソフトがマルウェアを検知してブロックすることで被害を防げます。
しかしウイルス対策ソフト単体では、インターネット接続自体の安全性を高めるには限界があります。VPNとの併用が効果的です。
VPNだけでは不十分な理由
VPNはインターネット接続の暗号化やプライバシー保護に優れていますが、デバイス内部のセキュリティには直接関与しません。
たとえば、VPNを利用していても、ユーザーがマルウェアが仕込まれたアプリをインストールしてしまうと、それを防ぐことはできません。VPNではフィッシングサイトの検出が難しいため、ウイルス対策ソフトのセキュリティ機能が必要になります。
補完する形でウイルス対策ソフトとVPNの両方を併用するのがベストです。
VPNに関するよくある質問
VPNに関するよくある質問をまとめました。VPNの利用を検討中の方は参考にしてください。
VPNを利用すると追跡されない?
VPNを利用しても、完全に追跡されないわけではありません。信頼できるVPNプロバイダーは「ノーログポリシー」を採用しており通信ログを保存しませんが、ユーザーの行動を把握しているプロバイダーもあります。
政府機関からの要請があれば、VPNプロバイダーが情報を開示する可能性があります。VPNを使用しても、ブラウザの設定やCookieなどから個人を特定される恐れがあります。完全な匿名性を求める場合は、VPNだけでは不十分です。
VPNは合法?
VPNの利用自体は日本を含む多くの国で合法です。個人情報保護やセキュリティ向上のための使用は問題ありません。中国やロシアなど、一部の国ではVPNの利用に制限があるので注意しましょう。VPNを使った違法行為は当然ながら犯罪になります。
VPNを使った著作権保護コンテンツへの不正アクセスや、VPN利用ポリシーの違反は罰則の対象です。違法VPNの利用も犯罪になるため、信頼できるVPNサービスを利用しましょう。
自宅のインターネットでもVPNは必要?
プライバシー保護とセキュリティの観点から、自宅のインターネットでもVPNを使用しましょう。自宅でのインターネット利用は公衆Wi-Fiほど危険ではありませんが、リスクは存在します。以下の場合はVPNの使用をおすすめします。
- オンラインバンキングを使用する
- 機密情報を取り扱う
- 地理的制限コンテンツへアクセスする
VPN使用時は通信速度が低下する場合があるため、VPNを常に接続する必要はありません。
無料VPNは安全ですか?
一部の無料VPNは安全性に問題がある場合があります。無料で提供されているVPNの中には、利用者のデータを第三者に売却することで収益を得ているものもあります。また、広告の表示や通信速度の制限があることが多いです。
まとめ
VPNは、インターネットの接続を安全にするツールです。暗号化やトンネリング機能によってプライバシーを保護し、セキュリティを高められます。
公衆Wi-Fiはセキュリティが弱いため、接続時はVPNを併用しましょう。VPNを使用すると通信速度が遅くなる可能性がありますが、セキュリティは何にも代えられません。
VPNを選ぶ際は、品質の高いVPNサービスを選択してください。自宅でのインターネット利用においても、VPNは有効です。重要なデータを扱う際は、VPNの導入を検討してください。
VPNだけでは守れないセキュリティもあります。ウイルス対策ソフトとVPNは補完関係にありますので、パソコンのセキュリティを向上させたい場合は、ウイルス対策ソフトの導入も検討しましょう。



ウイルス対策ソフトとVPNの併用が最強です

